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運行管理の教科書 / 第3章 道路運送車両法 / 3-05

CHAPTER 3 ── 3-05

定期点検整備
— 3か月ごとと、12か月ごと

公開 2026.09.07 内容の確認日 2026.09.07 読了目安 8分
試験 頻出巡回指導 重点第3章 点検整備

事業用自動車の定期点検は3か月ごとです。自家用の乗用車が12か月ごとであるのに対し、4倍の頻度で見ることになります。そして12か月目には点検の項目が増えます。車検が毎年(3-03)ですから、1年のあいだに3か月点検が3回と、12か月点検と車検が1回ずつ。この暦を持っておくと、年間の段取りが立てやすくなります。

SECTION 1試験ではこう問われる

事業用は3か月ごと。自家用の乗用車の4倍の頻度です

定期点検整備の間隔は、法第48条第1項が三つに分けています。第1号——自動車運送事業の用に供する自動車、および車両総重量8トン以上の自家用自動車その他省令で定める自家用自動車は3か月ごと。第2号——自家用有償旅客運送の用に供する自家用自動車、レンタカーなどは6か月ごと。第3号——それ以外の自動車は12か月ごと。事業用のトラックは第1号ですから、3か月ごとです。

そして、具体的に何を点検するかは自動車点検基準の別表で決まります。事業用自動車(被牽引自動車を除く)は別表第三。この別表には「3か月ごと」の欄と「12か月ごと」の欄があり、12か月目には点検する項目が増えます。3か月点検を年に4回するのではなく、3か月点検を3回と12か月点検を1回——これが1年の姿です。

事業用貨物自動車(車両総重量8トン以上)の2年 3か月点検 12か月点検 項目が増える(別表第三の12か月の欄) 車検 1年ごと(3-03) 0 3 6 9 12 15 18 21 24 か月 1年のうちに ── 3か月点検が3回、12か月点検が1回、車検が1回
図 3-05-112か月目には、3か月点検ではなく12か月点検を行います。この暦を1枚持っておくと、年間の段取りと費用の見通しが立ちます。
根拠 ── 道路運送車両法 第48条第1項(要旨)

自動車の使用者は、次の各号に掲げる自動車について、当該各号に定める期間ごとに、点検の時期及び自動車の種別、用途等に応じ国土交通省令で定める技術上の基準により、自動車を点検しなければならない。一 自動車運送事業の用に供する自動車及び車両総重量八トン以上の自家用自動車その他の国土交通省令で定める自家用自動車 三月 二 (自家用有償旅客運送の用に供する自家用自動車等) 六月 三 前二号に掲げる自動車以外の自動車 一年

SECTION 2現場ではこう現れる

3か月の間隔が空くのは、たいてい繁忙期です

点検の間隔が空く理由は、ほぼ一つに絞られます。車を止められない。荷物が動く時期に、1台を半日〜1日抜くのが難しい。そのまま2週間、1か月とずれていき、気づけば前回から4か月半経っている——という形です。

これを防ぐのに効くのは、点検の予定を運行計画と同じ表に載せることです。車検の満了日、直近の点検日、次の点検の期限を車両ごとに並べておき、配車を組むときに一緒に見る。点検を「整備のこと」として別の紙で管理していると、配車の判断に入ってきません。

車両ごとの期限表(様式例)◯年◯月/全6両
  • ✓車両番号熊本100か◯◯
  • ✓車検の満了日◯年5月20日
  • ✓前回の定期点検◯年2月14日
  • ✓次回の期限(3か月)◯年5月14日
  • ✓次回は12か月点検かはい
  • ✓入庫の予約◯年5月10日

「次回は12か月点検か」の欄が要点です。12か月点検は時間も費用も違いますから、同じ3か月点検のつもりで予約を入れると入庫が足りません。車検と12か月点検が近い車は、まとめて入れる段取りができます。

車検を受ければ点検が済む、ではありません

よくある誤解が、「車検を通したから、その回の定期点検は不要」というものです。車検(継続検査)は、その時点で保安基準に適合しているかを国が確認する手続で、定期点検整備とは別の制度です。実務では車検と同時に12か月点検を行うことが多いため一体に見えますが、点検整備記録簿に記載されていなければ、点検を行った証拠はありません。整備工場に出したときは、記録簿が返ってきているかを必ず確かめます(3-06)。

SECTION 3不備だと、何が起きるか

巡回指導で、いちばん機械的に数えられる項目です

定期点検の実施状況は、記録簿の日付を並べれば一目で分かります。3か月ごとになっているか、抜けている期間がないか。主観の入りようがない確認ですから、指摘が出るときは明確に出ます。1台でも間隔が空いていれば、その車両について未実施として扱われます。

そして、整備不良に起因する事故が起きたときには、直近の定期点検の記録が最初に開かれます。点検していれば見つかったはずの箇所が原因であれば、点検の未実施が事故の原因として位置づけられます。整備を命じる場面では、劣化や摩耗による不適合であり、かつ定期点検が行われていないことが判明したときに、点検および必要な整備をすべきことを勧告できる、という規定も置かれています(第54条第4項、3-09)。

やってはいけない直し方

間隔が空いてしまった期間について、実際には点検していない日付で記録簿を作る。整備工場の請求書の日付だけを見て、点検したことにする。——記録簿には点検を実施した者の氏名または名称および住所を書きますから(3-06)、工場に確認されれば分かります。抜けた期間は抜けたものとして、次の点検からきちんと間隔を守る。過去は直せませんが、今後の間隔は直せます。監査で問われるのは、抜けたことより「いまどうなっているか」です。

確認の一問一答

自動車運送事業の用に供する自動車の定期点検整備は、何か月ごとに行わなければならないか。

3か月ごとです(法第48条第1項第1号)。車両総重量8トン以上の自家用自動車なども同じ第1号に含まれます。それ以外の自動車は1年ごと(第3号)です。

事業用自動車の定期点検の技術上の基準は、自動車点検基準のどの別表によるか。また、その別表にはどのような区分があるか。

別表第三です(被牽引自動車は別表第四)。別表第三には「3か月ごと」と「12か月ごと」の欄があり、12か月目には点検する項目が増えます。

継続検査(車検)を受けた場合、その時期の定期点検整備は行わなくてよい。○か×か。

×。車検は保安基準への適合を国が確認する手続で、定期点検整備とは別の制度です。実務では同時に行うことが多いものの、点検整備記録簿に記載されていなければ点検を行った証拠になりません。

根拠道路運送車両法 第48条/自動車点検基準 第2条・別表第三
確認本記事は道路運送車両法および同法施行規則・自動車点検基準・保安基準の条文にもとづき作成し、記載の確認日時点の制度を反映しています。点検整備と検査の運用は通達・公示で補われており、個別の車両がどの規定にあたるかは事案ごとに判断が必要です。実際の手続の際は最新の条文および運輸支局・軽自動車検査協会の案内をご確認のうえ、個別の判断は必ずご相談ください。

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直近1年分の点検整備記録簿を拝見し、3か月の間隔と記載事項を確認します。 運送業の帳票点検・巡回指導対応・顧問を、お引き受けしています。

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