CHAPTER 2 ── 2-06
連続運転時間
— 4時間と、おおむね連続10分以上・合計30分以上
連続運転時間は4時間を超えないこと。ここでいう連続運転時間とは、1回がおおむね連続10分以上、かつ合計30分以上の中断をすることなく運転している時間です。この定義がそのまま設問になります。9分・9分・12分は認められ、9分・9分・9分・3分は認められない。中断は原則として休憩であって、荷役作業ではありません。
SECTION 1試験ではこう問われる
4時間という数字より、「中断」の定義のほうが問われる
連続運転時間は4時間を超えないこと。この数値だけなら覚えるのは簡単です。設問が作られるのは、そのすぐ隣にある定義のほうです。改善基準告示は、連続運転時間を「1回がおおむね連続10分以上、かつ、合計が30分以上の運転の中断をすることなく連続して運転する時間」と定めています。つまり、4時間走るまでのあいだに、条件を満たす中断を挟めているかどうかが問われます。
ここで二つの条件が同時にかかります。1回あたりおおむね連続10分以上であること、合計30分以上であること。5分の休憩を6回取っても、1回あたりの条件を満たさないので中断としては認められません。逆に、40分の休憩を1回取れば両方を満たします。そして解釈通達では、おおむね10分に満たない中断が3回以上連続する場合は認められない、という考え方が示されています。
| 中断の取り方 | 可否 | 理由 |
|---|---|---|
| 9分 + 9分 + 12分 | ○ | 合計30分。9分は「おおむね10分」の範囲で、3回以上連続していない |
| 9分 + 9分 + 9分 + 3分 | × | おおむね10分に満たない中断が3回以上連続している |
| 10分 + 20分 | ○ | 各回10分以上、合計30分 |
| 5分 × 6回 | × | 合計は30分だが、1回あたりの条件を満たさない |
| 30分 + 0分 | ○ | 1回で合計30分を満たす |
4時間30分まで延ばせる場合
例外が一つあります。高速自動車国道または自動車専用道路のサービスエリア・パーキングエリア等に駐車または停車できないため、やむを得ず連続運転時間が4時間を超える場合には、連続運転時間を4時間30分まで延長することができるとされています。Q&Aでは、この延長は一の連続運転時間につき1回が限度であり、当該施設が常態的に混雑していることを知りながらそれを前提に運行計画を立てることは認められない、という考え方が示されています。やむを得ないときの逃げ道であって、計画に織り込む枠ではないということです。
SECTION 2現場ではこう現れる
「中断は原則として休憩」——荷役では代えられません
改善基準告示は、運転の中断について原則として休憩を与えるものとすると定めています(第4条第1項第8号)。荷積み・荷卸しは労働ですから、本来これは中断にあたりません。ただしQ&Aでは、短期的な改善が困難な実態を踏まえ、中断時に荷役作業等を行った場合でも直ちに違反とはならないとしつつ、特段の事情なく休憩が全く確保されないような運行計画は認められないという整理がされています。「荷役でもよい」と読むのではなく、「休憩を入れられる計画に直していく前提で、当面は直ちに違反としない」と読むのが正確です。
宅配や小口集配のように、短い距離を走っては降ろす、を繰り返す業務についても特例はありません。断続的に荷役を挟んでいても、運転の合計が4時間を超えるなら、30分の中断が必要です。「走りっぱなしではないから大丈夫」は通りません。
- ✓出庫06:00
- ✓休憩(◯◯PA)08:10 → 08:25
- ✓荷卸し(運転の中断ではない)09:30 → 10:10
- ✓休憩(◯◯SA)12:00 → 12:20
- ✓連続運転の最長3時間25分
休憩の場所と時刻をあらかじめ書いておくと、運転者が判断せずに済みます。荷卸しの時間は中断に数えない前提で組んでおくのが安全です。指示書に書いた休憩が実際に取れているかは、日報で確認します。
デジタコの警報と、実際の運用
運行記録計やドライブレコーダーの中には、連続運転が4時間に近づくと警報を出す機能を持つものがあります。これは有効ですが、警報が鳴ってから停まれる場所を探すのでは遅い。あらかじめ休憩場所を決めておき、そこで停まる——運行指示書や運行計画の段階で場所と時刻を決めておくことが、結局はいちばん確実です。SA・PAが混んでいて停められない、という事態も、事前に想定していれば代替の場所を決めておけます。
SECTION 3不備だと、何が起きるか
記録から再現されるのは、運転者の1日ではなく運行計画です
連続運転時間の違反は、運行記録計の記録から直接に見えます。4時間を超えて停車のない区間があれば、そこで確認は終わります。そして問題にされるのは、その運転者が休憩を取らなかったことではなく、休憩を取れる運行計画になっていたかどうかです。到着時刻の指定と距離から逆算して、途中で30分停まる余地がない計画であれば、指摘は会社に向きます。
連続運転の指摘は、巡回指導・監査でも比較的よく出ます。日報に休憩の記載がない、あっても5分・10分が並んでいる、という状態はすぐ分かるためです。そして、この項目は運転者の疲労と直結しますから、事故が起きたときには必ず確認されます。
日報の休憩欄に、実際には取っていない休憩を書き足す。運行記録計の記録と合わないことは分かっているが、日報だけは整えておく。——記録どうしの食い違いは、単独の違反より重く扱われます。まずは、運行計画に休憩の場所と時刻を書き込むこと。書き込めない計画であれば、その運行は到着時刻の見直しか、運行の組み替えが必要だということです。荷主との話に持っていく材料も、そこから出てきます。
確認の一問一答
改善基準告示にいう連続運転時間の「中断」とは、どのような時間をいうか。
1回がおおむね連続10分以上、かつ、合計が30分以上の運転の中断です。この中断をすることなく連続して運転する時間が連続運転時間であり、4時間を超えてはならないとされています。
運転開始後、9分・9分・9分・3分の順に運転を中断した場合、合計30分となるため、中断の要件を満たす。○か×か。
×。おおむね10分に満たない中断が3回以上連続しているため、中断として認められません。9分・9分・12分であれば認められます。
連続運転時間を4時間30分まで延長できるのは、どのような場合か。
高速自動車国道または自動車専用道路のサービスエリア・パーキングエリア等に駐車・停車できないため、やむを得ず連続運転時間が4時間を超える場合です。一の連続運転時間につき1回が限度で、混雑を前提に運行計画へ織り込むことは認められません。