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運行管理の教科書 / 役員法令試験ガイド / H-03

役員法令試験 ── H-03

頻出マップ
— 「何が出るか」ではなく「どこから出るか」

公開 2026.09.07 内容の確認日 2026.09.07 読了目安 8分
法令試験 必修新規許可H 出題範囲

問題の頻度そのものは公表されていません。公表されているのは出題範囲の法令だけです。ですから対策としてできるのは、条文集の中身を条の並びに直し、どのブロックから設問が作られるかを地図にしておくこと。そのうえで、設問の型を四つに分けて潰す。この二段構えが、いちばん外れの少ない準備だと考えています。

SECTION 1どこから出るか

輸送安全規則の条の並びが、そのまま地図になります

条文集の①貨物自動車運送事業法と③輸送安全規則が主戦場であることは、H-01で見たとおりです。このうち③は、条の並び自体が運行管理の一日の流れに沿っています。点呼、記録、記録計、事故、指示書、台帳、教育、そして体制。条番号と主題を対で覚えてしまえば、設問を読んだ瞬間に開くページが決まります。

③ 貨物自動車運送事業輸送安全規則 ── 条の並び 教科書 第3条 過労運転等の防止(勤務時間・乗務時間、休憩睡眠施設) 1-18 第4条・第5条 過積載の防止/貨物の積載方法 2章 第7条 点呼等(乗務前・乗務後・中間、検知器、方法) 1-05〜1-09 第8条 業務の記録(荷待ち・荷役を含む) 1-11 第9条 運行記録計による記録 1-12 第9条の2 事故の記録(八項目・3年) 1-15 第9条の3 運行指示書による指示等 1-13 第9条の5 運転者等台帳(九項目+写真・退職後3年) 1-14 第10条 従業員に対する指導及び監督(特別な指導・適性診断) 1-20・1-21 第18条 運行管理者等の選任(選任数・補助者) 1-08・1-17 第20条 運行管理者の業務 ── 17の号が並ぶ、最大の出題源 1-18 第23条 運行管理者等の講習 1-19 条の並びは、運行管理の一日の流れに沿っています
図 H-03-1右端は運行管理の教科書の記事番号です。条から記事へ、記事から条へ、どちらからでも行き来できるようにしてあります。

もう一方の柱、①貨物自動車運送事業法は、事業の入口から出口までの順に並んでいます。三つの種類(第2条)、許可(第3条)、事業計画(第8条・第9条)、運送約款(第10条)、運賃・料金等の掲示(第11条)、書面の交付(第12条)、輸送の安全、運行管理者(第18条)、名義の利用等の禁止(第28条)、業務の管理の受委託(第29条)、許可の取消し等(第33条)、荷主への勧告(第65条)。会社を作って、動かして、たたむまでの順だと思えば、目次を追う速さが上がります。

SECTION 2設問の型は、四つです

語尾・数字・主体・期限。落とすなら、このどれかです

設問の作り方には型があります。条文のどこか一語を入れ替えて誤りにする、という作業なので、入れ替えられる場所は限られているのです。四つに分けて、それぞれの潰し方を決めておきます。

KATA 1 ── 語尾 しなければならない/することができる してはならない 義務か、できる規定か、禁止か KATA 2 ── 数字 1年・3年/30日・24時間 65歳・3分の1・30両・7トン 近い数字に入れ替えて誤りを作る KATA 3 ── 主体 事業者か、運行管理者か 補助者は、判断できるか 動詞で切り分ける(1-18) KATA 4 ── 期限と時期 あらかじめ/遅滞なく 〜の日から/〜が終了した日から 事前か事後か、起算点はどこか 本文にたどり着いたら、この四か所だけを見る。読み込まないことがコツです
図 H-03-2四つの型は、そのまま見直しのチェック項目にもなります。時間が余ったら、この順で確かめてください。

数字は、束にして覚える

ばらばらに覚えると必ず混ざります。保存年限は1年の束と3年の束(1-10)。事故は24時間の速報と30日の報告書(1-15・1-16)。人にかかる数字は65歳・3分の1・30両(1-21・1-08・1-17)。車にかかる数字は7トン・4トン(1-12)と8トン・5トン(貨物の積載状況。1-11)。最後の二つが紛らわしいので、記録計は7・4、積載状況は8・5と、口に出して覚えてしまうのが早道です。

直前一週間の回し方読むのではなく、引く
  • 1条文集を印刷し、③輸送安全規則に インデックスの位置を決める1日目
  • 2図H-03-1の12ブロックを、条番号と主題で言えるようにする2日目
  • 3①事業法を、会社を作って動かす順に目次で追う3日目
  • 4数字を束で確認する(1年・3年/24時間・30日/65・3分の1・30両)4日目
  • 5練習問題を、必ず条文集を引きながら解く。開いたページを記録する5〜6日目
  • 7迷った条だけを、もう一度引く。新しい教材には手を出さない前日

開いたページを記録しておくと、自分がどの法令で迷うかが見えます。迷いが集中している箇所が、その人にとっての「頻出」です。

最大の出題源は、第20条です

輸送安全規則第20条には、運行管理者の業務が17の号にわたって並んでいます。乗務割の作成、休憩睡眠施設の管理、点呼の実施と記録、運行記録計の管理、運行指示書の作成、運転者等台帳の作成——第7条以降で見てきた内容が、ここで「運行管理者の業務」として一覧になっています。号がそのまま選択肢になる構造ですから、時間があるならこの条を通しで読んでおく価値があります。読むというより、17の号のうち何が入っていて、何が入っていないか(=事業者の義務として別に置かれているもの)を確かめる読み方です。

SECTION 3落とすとしたら、どこか

知らない条文ではなく、知っている条文で落ちます

この試験で落とす問題の多くは、まったく知らない条文ではありません。点呼、記録、選任——何度も読んだはずの条文で、数字を一つ、あるいは主体を一つ取り違えて落とします。だから直前の準備は、新しい範囲を広げることではなく、すでに知っている条文の四か所(語尾・数字・主体・期限)を確かめ直すことに使うのが効率的です。

もう一つ、時間の使い方です。条文集があるという安心感から、一問目から丁寧に引き始めて、後半で足りなくなる——これがいちばん多い失敗の形です。最初に全問を読み、引かずに答えられるものを先に片づける(H-01)。この配分だけは、練習のときから体に入れておいてください。

この記事の位置づけ

設問の頻度そのものは公表されていません。この記事の「マップ」は、公表されている出題範囲の法令を、条の並びに直したものであり、当事務所が実務と試験対策の経験から重心を示したものです。出題範囲の法令は運輸局の実施要領によりますので、受験の前に必ず九州運輸局の最新の案内でご確認ください。

確認の一問一答

「運行管理者の業務」が号で列挙されているのは、どの法令の何条か。

貨物自動車運送事業輸送安全規則 第20条です。17の号が並んでおり、選択肢の作りやすい条文です。事業者の義務(第3条ほか)との切り分けが問われます(1-18)。

運行記録計の「7トン・4トン」と、貨物の積載状況の「8トン・5トン」。どちらがどちらか。

運行記録計による記録の対象が車両総重量7トン以上または最大積載量4トン以上(第9条/1-12)、業務の記録のうち貨物の積載状況を記録する対象が車両総重量8トン以上または最大積載量5トン以上(第8条/1-11)です。近い数字なので、束にして覚えてください。

「あらかじめ」と「遅滞なく」が同じ条文の中で分かれているのは、どの手続か。

事業計画の変更です(貨物自動車運送事業法 第9条/1-02)。車両の数の変更は「あらかじめ」、軽微な事項の変更は「遅滞なく」。同じ条の中で前後が分かれるため、設問にしやすい箇所です。

根拠貨物自動車運送事業法/貨物自動車運送事業輸送安全規則/国土交通省「一般貨物自動車運送事業等に係る法令試験条文集」/九州運輸局公示「一般貨物自動車運送事業の許可等の申請に係る法令試験の実施について」(九運公第53号・平成20年5月12日/最終改正 令和8年6月26日)
確認本記事は法令および九州運輸局の公示にもとづき作成し、記載の確認日時点の制度を反映しています。条番号は改正により動くことがあり、条文集の収録内容も更新されます。受験の前に、最新の条文集と運輸局の案内でご確認ください。

許可を取ったあとのほうが、長い付き合いになります。

この試験で覚える条文は、そのまま開業後の帳票の話になります。点呼記録簿も、業務記録も、同じ規則の中にあります。運送業の帳票点検・巡回指導対応・顧問を、お引き受けしています。

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